↓下に行くほど新しくなります。


地震に自信のある鳩山ニュータウンの人々    2003/10/5
2003年9月26日、北海道釧路沖でM8.0と7.0の巨大地震発生。
震度6弱を記録したこの地震の被害は大きかったが、人的被害や建物の倒壊などは地震規模の割には少なくてすんだようです。これは地震発生時間もあるが北海道という広大な大地で起きた地震であったからなのでしょう。

もし、これと同規模の地震が首都圏で起きたとしたら時間帯が同じであったとしても人や建物に多大な被害を及ぼしたことでしょう。
地盤の問題を考えてみても関東特に首都圏の多くは関東平野といわれる地域にあり軟弱地盤の上に建築されている建物が多いからです。

この北海道釧路沖地震の翌日に 地震に対する建物強度を検査する見学会をたまたま実施することになっていました。社員からは「すっごくタイムリーですね。今日の夕刊と明日の朝刊はこの地震記事が一面ですよ」「そこで当日検査見学会が告知されるから大勢来場するに違いないですね」などと言われ、私も「これは予定以上来場するかも」と思い現場説明員を倍増して「鳩山ニュータウン説明会」に臨んだのです。

結果は、たった3組、たった3組だったのです。
それは、不思議な結果です。地震の翌日ですよ。考えられない。

来場された方に聞いてみました。

(パートナー)
「なぜ他の方は地震の翌日というすごく関心が高い時期の見学会にこないんですかね?」
(お客様)
「それは、ここの団地の住民は地震について心配してないからですよ。」
(パートナー)
「それはなぜですか?」
(お客様)
「今までここに住んでから20年以上の人が多く、ほかの土地に比べると地震の揺れが少ないからではないですかね。」

「もともと丘陵だったところを造成しているので、埋め立て地に比べて地盤が頑丈だから地震の揺れも少ない」といいます。
確かに、地盤の掘削をしても1メートル以上掘ることは不可能です。
ほかの地域で、3メートルは掘れるのと比べると、圧倒的に強い地盤の上にこの団地の住宅が造られていることが分かります。

地盤としては、新第3紀 物見山層という約180〜500万年前に造られた地層で砂岩、泥岩、れき石などの堆積岩類を主体とする十分に頑固な地盤となっているのです。
ただし、ニュータウン造成時にその表層は削り取られ造成がされているのですが、盛り土はもともとこの地層から削られた土を使用しているため30年経過した今では堅固な物となっていて地耐力も十分といえます。

建て替えも含めて数多くの新築をしていますが、川越周辺の多くの土地は地盤の補強をしなければならない土地が多いことと比べれば、うらやましいほどです。
耐震の為の検査見学会に来場者が少ない理由は理解できたのですが、地盤が良くても建物が、構造的に成り立たなければ危険であることは変わりません。分かっていただけますかどうか・・・。

 ↑上 9月26日朝日新聞夕刊
     北海道釧路沖地震の報道


  →右 9月27日
      構造調査見学会のお知らせ


解体から新築住宅の問題が見えてくる    2003/10/11
新築住宅の中でも、建て替え比率は年々減ってきているようです。
当社で言えば、全新築物件のうち約3割程度が建て替えとなっている。

建て替えの場合 古い建物の解体があるわけですが、大半は木造住宅ではないでしょうか。
新築業者からすると、建て替えは新築するために古家を除去する訳だが、これを解体業者に一括して依頼することが多い。
解体するのに、現場の立ち会いはするのだが、それはせいぜい事前の立ち会いと完了確認程度ではないだろうか。
解体された建物の状況がどのようになっているかなど検証する新築業者は皆無かもしれません。

じつは、当社も今まで柱や土台が20年、30年の時の中でどのような状況になっているか確認したことはなかったのです。
今回再生住宅で初めて、既存建物の状況をしっかりと検証してみることになりました。解体業者に依頼するのではなく、設計や工事担当者がバールや電気ノコギリを駆使してひとつひとつ確認しながら解体していく作業です。

それは、初めての経験でもあり、検証しながらということもあって効率よくというわけにはいかない作業です。まだ作業の途中ですが、なぜこんな工事をしたのか意味不明の箇所やボルトやナットが取り付けられていない箇所など欠陥住宅といって良い場所が次々と明らかになってきました。またシロアリの被害は予想以上で水回りだけでなく家の中心部の柱がすっかりと食い尽くされています。そして、一階天井の梁に至るまで被害が及んでいました。(下図参照)

   
 
↑シロアリに食い荒された柱           ↑白点線部分 1階天井梁に続く蟻道

これでは、震度6以上の地震があったら倒壊するかもしれません。玄関の上がり框もシロアリにあってしまい無惨な状況です。

これらの解体工事からこれから新築する住宅が同様の被害に将来遭わないための
事前の対策が見えてくる気がします。

今は、幸いにして重機で粉々にする解体工事はなくなっています。
一度、建て替えするときに今まで住んでいた住宅の見えない部分が明らかになるわけですから現場で確認するといいかもしれません。その土地に同じように建て替えるわけですから被害箇所が分かれば前もって建築業者に対策を依頼することも可能です。

これから折に触れ、解体結果を書き込んでいく予定です。
お楽しみに。


寒い季節がやってきます       2003/10/19
昔から、日本人の住宅の好みは、日当りと通風の良い家だといわれています。住宅雑誌等を読むと、必ず取り上げられていますから、この傾向は現在も変わっていないといえますね。

一方、快適な住宅を求めて「高断熱・高気密」の住宅も当たり前といわれてきています。果たしてどんな住宅が、より良い住宅なのか判断に迷うところです。

昔は冷暖房などなかったのだから、機械に頼った住宅は良くないという人もいますが、考えてみてください。関東地方の蒸し暑い夏を・・・。
北欧や北海道などでは、最低と最高の温度差が40度〜45度。
関東は今年の夏40度を越える地域もありましたから、寒暖の差は同じようなものといえます。むしろ衣服で調整できない分だけ、関東地方のほうが、厳しいといえます。

昔の家では夏場の生活の知恵として良く見かけた夏の風景があります。窓にすだれやよしずを外部に下げて日射をさえぎりながらも通風を確保していたのです。

現在の住まいは、どちらかというと構造的な努力で外気温から室内を守ろうとする傾向が強くなっていますが、住宅の温熱環境に一番影響を与えるのが窓などの開口部だということを忘れてはならないのです。

窓の日射遮蔽を考えるとき、太陽が低い位置にある東と西の窓が影響を受けやすい環境にあります。
南面は太陽の位置が高いため東西面ほどではないかもしれませんが、最近の流行であるテラスやウッドデッキなどの付属物の反射熱が室内に影響を及ぼします。
断熱気密が優れているということは、外部の熱を入れない反面、室内に侵入してしまった熱が保たれるということを示しています。

よく外断熱だから優れていると考える人がいますが、この断熱方法を十分に生かすためにも、夏場は日射の遮蔽を建物の外部ですること(すだれやオーニングなど)あわせて24時間冷房や除湿の連続運転が望ましいでしょう。

一定の条件を伴った住宅であれば、小さなエネルギーで、家全体を快適空間にしてくれることも事実です。
当然計画換気を併用するわけですから室内空気質も良くなるでしょう。

しかし、室内と外部との温度差があまり極端なのも、健康には大敵です。急激な温度差を繰り返し体験すると体調を狂わせる原因となるからです。

でも、冷暖房とは何でしょうか・・・・・・・
空気を冷やしたり暖めたりすること・・・ですよね。
冷暖房をすることは快適に生活したいという要望を満たす手段の一つですが、一方空気を暖めたり冷やしたりすることは、健康に良くないことにもつながります。快適により自然に近い状態で生活したい。そんな欲張った問題を解決するなら空気質と湿度を考えればよいのです。
湿度が15パーセントで体感温度が1度違います。

しっかりと断熱気密がされた住宅では、計画換気によるきれいで新鮮な空気を安定して取り入れることができるだけでなく、温度が28度〜30度、湿度50パーセント前後にすることで空気を冷やすことなく夏を快適に過ごすことができます。

問題は、冬ですね。家の中が乾燥しているためのどをいためたり、風邪をひいたり健康を害するばかりでなく美容に良くない原因です。
暖房しても乾燥していると体感温度は寒く感じるのでどうしても高めの温度設定をしてしまいます。
冬場なくてはならない器具として加湿器があるのですが、一部分の空気に影響を及ぼすだけで、本質的な解決にはなりません。
冷暖房も進化してきましたが、この冬場の湿度を解決してはいないのです。
湿度が50パーセントならば室温は18度〜20度で十分暖かいのです。
健康を考えた自然に近い快適環境は、湿度の問題を処理すればよいことになります。

健康創造住宅は、単に自然素材を使ってシックハウスを防止することを求めてはいません。より、健康で自然な快適空間を提供したいと考えています。
家全体を湿度のコントロールが可能になったことにより、プラスアルファーの効果として空気浄化、脱臭がシステムとしてできるようになりました。

*暖房は遠赤外線効果をもたらす低温蓄熱温水床暖房。
一般的に床暖房は高温でつくられています。だからこそ床暖房対応の専用床材という指定が必要になるのです。
ここで原点であるシックハウスの原因となる化学物質の発生は、温度が上昇すればするほど多くなるということを思い出してください。エアコンで空気を28度程度に暖めるのも問題ですが、直接建材を高温にすることは良くないことになりますね。

そして床暖房による低温やけどの危険が子供たちに起きてきます。
それに比べて一階床のコンクリートを熱源として使うという発想は、北欧で採用されている優れた暖房方式です。熱源は小さな電気ボイラー。オール電化対応でうるさい燃焼音や臭いがなく寿命の長い優れものです。
空気を暖めないため、自然な陽だまりで家全体を快適にします。それに加え、快適湿度の空間となれば、美容と健康に良いことは言うまでもありません。

夏は、湿度のコントロールと気流で体に負担のない涼しい空間を作り出します。
予備として家庭用のエアコン一台さえつけておけば、これで家中、365日快適となるわけです。

冷暖房に頼らないで、美容と健康に良い、ランニングコストも安い、全体のシステムとしても、個別に5〜6台のエアコン費用と大差がないとしたら、あなたはどうしますか。