↓下に行くほど新しくなります。
| 高気密化が進む住環境・・・ 換気が必要になりました 2003/5/17 |
| 今頃になって換気システムのセミナー案内が毎日のように届いてます。換気システムの会社はそれぞれ自社システムの優れていることをセミナーで伝えたいのだろうが、レベルが低いと思う。「なんで今頃」というのが正直な感想だ。だってこれだけ世の中進歩してるんだし、生活に直接関係する住宅だけが遅れているから。「構造が丈夫で長持ちする」そんなの当たり前でしょう。 住み心地の良い快適空間のためには、断熱、気密、冷暖房システム、換気という4つの要素のバランスが大切なんだけど、どこまで理解してるのかな。 いま、生活は年間を通して冷暖房に頼っている期間がとっても長い。 効率よくエネルギーを使わないと家計も大変だ。高気密高断熱の住宅は少ないエネルギーで快適な暖かさや涼しさを保つことが出来る。 今までの住宅の多くは隙間が多く、換気の主役はこのすきま風でした。 もちろん、窓を開けたり換気扇を回すこともあったけど、十分な換気は出来なかったのです。 最近の高断熱高気密化に伴い、不可欠の要素が換気です。 換気とはそもそも、室内の汚れた空気(臭いや湿気)を屋外の新鮮な空気と入れ替えること。不十分な換気は、人体や建物に様々な悪影響を与えます。 一般的に、成人一人あたりが必要とする新鮮空気量は、1時間で20〜30立方メートルといわれています。これは約7.5帖の部屋全体の空気量になります。すごくたくさんの空気が必要なんだと改めて思いませんか? 空気の汚れた部屋に居続けると、酸素や炭酸ガスにより頭痛やめまいが起きます。また今問題となっている新建材や家具などから有害化学物質 そして、結露・カビが発生し建物も人も被害を受けてしまいます。 人の生活行動と水分の発生には連動性があります。空気中の湿度は屋内の空気の汚染状態を知る優れたバロメーターです。 料理、洗濯、風呂など日常生活での水の使用はもちろん、人の呼吸も湿度を上昇させます。湿度が高くなりすぎると、室温によっては結露も発生しやすくなります。ただ単に計画換気システムを導入すればこれらの問題が解決するわけではないのです。湿度の上がる部屋は、起きているときは人の集まる居間や食堂、入浴時は風呂場、料理を作っているときは台所、当たり前ですね。 そして、寝ているときは寝室や子供室の湿度が上がり、空気が汚れます。 湿度の上がった部屋に自動的に新しい空気を取り込み、汚れた空気を排出する。湿度センサーによって、必要なときに、必要な場所で、必要なだけ換気。 そんな換気システムこそ、理想的な換気方法です。 次回は、NEDO(新エネルギー産業技術総合開発機構)にシステム認定した住宅の内容を書きます。勿論湿度センサー換気システムも含まれます。 |
| NEDO(新エネルギー産業総合開発機構)を知っていますか?2003/5/19 |
| 建築予定の省エネルギーレベルがテーマになるわけですが、一定の条件以上と認められた住宅には、抽選ではあるものの標準工事費より省エネルギー性能を持たすためにかかった費用の1/3を施主に還付してくれる制度です。 しかしながら、北海道のように、これらの補助金に対して、敏感な地域とはいえない関東では、今まで申請をしようなどと考えることもなかった。 しかし、考えてみると抽選とはいえ、確率は30%ぐらいが当たっている。 当たれば、補助金はそれこそ百万円近くになるのが普通だから臨時のボーナスが出るようなもので、悪くはないでしょう。 しかも、私たちにしてみれば、特別な工事をしていかなければ、ダメな訳ではない。いつも、建てている住宅を造ればいいわけだから、お客様に追加の費用が発生しないのだから、宝くじを待つよりはよほど楽しみということなのかもしれない。というわけで、申請しちゃいました。 申請して改めてびっくり、標準といわれている内容に比べて、私たちにとっては、当たり前と思っていた住宅が、高価な住宅だったかということです。 サッシと断熱材の価格差だけでも 135万、床暖房システムと換気システムを加えると、315万円もの差額があったからです。モデルプランは37.8坪、ということは、一坪あたり8.3万円も省エネルギー性能のために使っていたわけです。 高いけど、毎月の生活費が安く、快適で健康で、長持ちするとなればやるしかないよね。(当社では国の基準の住宅は造っていません) Q値は1.267〜1.487W/m2Kで消費エネルギー削減率は14〜19%、削減量は9,971〜17,697MJ/年となります。 環境問題やエネルギー問題が叫ばれている現在、CO2や燃焼ガスの排気がない電気熱源温水蓄熱床暖房システムは画期的なシステムです。 新築時に発生する、基礎の残土処理も無く、捨てるために二十万円以上の費用も当然ないし、環境を汚染することもありません。(それこそ捨て金ですよ) 換気システムにおいては、特殊な湿度センサーにより「必要なときに、必要な場所で、必要なだけ換気」し無駄なエネルギーを排出しない。壁体内結露や室内の湿度を防ぎ、カビ、ダニなど防ぎ健康に良い。今後進む高齢化社会、オール電化にも完璧に対応できる。 ちょっと難しいことを書いてしまったけど、簡単に言えば、「私たちの住宅は国の基準をクリアしていることと、ことによったらお金が戻るかも」ただし、「建築時期などに制限はありますが」ということでした。 |
| お金のことを考える 2003/5/20 |
| 結婚式は人生のゴールではありませんよね。これから始まる新しい家族の人生がスタートするということではないでしょうか。二人から始まった生活にいつか子供が生まれ、何かとあわただしいがそれこそ毎日が充実していくそんな日が程なく訪れるでしょう。 幼稚園や学校に行き出すと、子供だけでなく、あなた達夫婦、特に母親にも新しい友人がたくさん出来ますね。楽しいことばかりではないでしょうが、忙しいけど充実した毎日になります。夫婦だけの時と違って出費もありますが、これも避けて通ることの出来ないことです。 同じように、住宅を所有するということは、これから住まいとあなたたち家族との新しいスタートなのです。 ライフサイクルコスト・・・・・家を持つために最初に考えてほしいとおもいます。 家を持つことによって当然新しい出費が始まることになり、固定資産税や都市計画税などの税金は毎年支払うことになります。アパートや借家ではなかった必要経費なのです。 住宅を始めて持つ世代の平均年齢が低下していて、初めて30歳台となりました。一方、平均寿命は80歳を超えてきました。そんな中で、建物寿命は現在26年。計算では生きている間にもう一度建替えすることが必要ですが、できるでしょうか。 たいていの場合、できないと思いませんか。 なのに、今でもあまりにも短い寿命の住宅が造られ続けているのです。ローンが終わらないうちに住宅のほうがだめになってしまうといった問題を許せますか。 次はランニングコストです。 生活をするために必要な電気ガスなどの光熱費ですね。 我慢をして冷暖房をセーブするから大丈夫とお考えですか。人が我慢してセーブするのではなく、普通に生活して快適な環境をつくり、なおかつ光熱費をセーブする方法があります。 長寿命住宅にするためにも、不快な住宅、ランニングコストのかかる住宅は避けるべきでしょう。 最初が肝心で、これらの工夫のほとんどは新築したときに決まってしまいます。家が誕生したときから、いや計画をしているときからDNAのように毎月の出費やその住宅の寿命が決定されてしまうといってよいと思います。 建物だけでなく住む家族の健康と寿命まで影響を及ぼしてしまうでしょう。だからこそ最初が肝心。設備器具はもちろん構造も長く使えるものなのか、時代に合わせて容易に変更していける仕組みとなっているか見直す価値があります。 そしてリモルデング、メンテナンスコストです。 本質的に安普請の住宅はどうしようもないのですが、メンテナンスコストとは住宅寿命を伸ばすための費用と考えています。 そしてこの中身は二つに分けて考えていくのが良いでしょう。 ひとつは、毎日の生活の中での模様替えなどに相当する部分です。外壁の吹き替え、内装の張替えや設備の交換など極端な費用にならないもの。欧米では住んでいる人がホームセンターなどから材料や道具を購入してメンテナンスしていますが、素人でもできる範囲といったことでしょうか。 日本の場合はこれらの部分まで、リフォーム業者にゆだねることが日常的になっていますが、ときにはできる部分は自分でやるといったことも必要です。 最近日本もホームセンターが各地にできて環境だけは整ってきました。ぜひ一度チャレンジしてみてください。 ふたつ目に専門家の手を必要とする部分が増改築です。 旭化成のロングライフ住宅研究所の調査によると築二十数年で建替えた住宅と同じように二十数年経過してまだ住み続けられている住宅にはメンテナンス・リフォームについて明確な差があるようです。 建替えてしまった人では、44.9%、42.0%。 長期居住者は91.7%、81.6%で建替えした人のリフォーム実施率が非常に低いといった結果が出ています。 そして大切なことは、住まいに満足している人が建替え32.4%、長期居住者64.3パーセントと極端な差が発生しているのです。 言い換えると、鶏が先か卵が先かわかりませんが住まいに愛着を感じる人はそれなりに手入れをしているといえます。 一般的に増改築ができる家は、不満に感じる部分を解決することで長寿命化できるわけで本当に50年100年といった三世代にバトンタッチできる住まいが完成するのかもしれません。 生涯可処分所得の平均が 13000万円と考えたとき、住宅にかかる費用を無駄のないようにしなければなりません。長持ちする住まい、維持費の安い住まい、光熱費のかからない住宅は豊かな生活を守ってくれます。目先の直接的な建築費だけで計画することは、結局余分な出費を伴うものだと考えてください。 今、100万余分に費用をかけて住宅性能を満足できるものとした場合、そうでない場合と比べて毎月のローン差額は5000円以下です。それこそ、光熱費の差額だけでこの金額はなくなりますし、快適で寿命の長い住まいを手に入れることになるかもしれません。 大切なお金だからこそ有効に使ってほしいと思います。 そして健康で快適な住まいを完成させてください。 |
| 梅雨の季節がやってきた。 2003/5/22 |
| ほんのちょっと前までは、「桜前線がどこまできている」なんて話題になっていたのに、なんとなんと、もう、うっとうしい?????? 梅雨がやってきた。 私は、最近ゴルフにはまっているから雨の中のゴルフになってしまいそうでチョット憂鬱なのです。 なんだ、遊びのぼやきか、そればかりか仕事もこの時期は、結構たいへんなのです。何がというと、雨が降り続くと晴れたからと言ってすぐに基礎工事にかかれないから。この結果工事の予定が立てられなくなる。 毎日楽しみにしているお客様だって「雨だからしょうがない」とわかっていても気持ちは複雑だと思う。それと基礎の時だけ雨が降るわけでもない、工事期間中この雨の影響を受けてしまうわけだから間に合わせるため最後になって突貫工事はしてほしくないと思うのが人情。 「職人殺すのに刃物はいらない。雨の三日も降ればいい」なんて戯れ言が聞こえてきそうだね。「大手のプレハブ住宅だったらそんな心配はない」と思う人もいるが、工事現場は最終工場だからどんなにプレハブだからといって梅雨の影響を受けないわけではないのです。 特に、断熱材をパネルの中に入れてくるメーカーは、大変。 雨にうたれてパネルがぬれると言うことは断熱材が全く役に立たなくなるどころか、建物を内部から腐らせる最大の原因になってしまう。 おそらく一番神経を使わなくてはいけない時期が、雨が降ったときの対策ではないだろうか。2x6だって構造途中で雨に降られることは好ましいことではない。構造体が乾くまで断熱工事はストップすることになる。 しかし、断熱材は後から充填したり貼ったりすることだから、プレハブより安心であることだけは確かだ。パネル充填タイプの住宅を造る場合は、この時期はなんとしても建て方をしないことだ。 梅雨があるから豊かな水に恵まれた生活が出来るこの国ではあるが、建築業者としては少しでも雨の影響を受けないですむように祈る毎日です。 |
| 近隣トラブルを防ぐ・・・ 注意したい窓や設備の位置 2003/5/23 |
| 住まいをこれから検討する人に一言。自分の敷地に建てたい間取りを考えるとき窓の大きさやデザインを検討する人は多い。ここに夢の出窓がほしい、大きなテラス窓をつけたい。 1部屋に2カ所は通風を考えて窓はつけた方がいい、などなど。 建築コストの中でも大きな比重を占めているのが窓、せっかくつけた窓が役に立たなくなってしまう。または、近隣とのトラブルの原因になることを知っているだろうか。 窓は高断熱高気密化した現在の住宅では、大切な要素で今時シングルガラスなど考えられなくなっているので、当然価格も高い。窓の外には網戸や雨戸、シャッターを取り付けもする。窓の内側には和室は障子、洋間はカーテンがついている。工事的にも窓枠などの材料と手間が掛かることになります。窓がなければタダの壁。このコストの差は信じられないほど大きいのです。進んだ高断熱高気密の住宅は、窓であっても外壁同様の断熱、気密の性能を求めているから結構大きな差額になってしまうでしょう。 それだけの費用を使って取り付けた窓が、お隣の窓の正面にあったとしたらプライバシーから見ても、開かずの窓、光も入らない窓になってしまうことになります。 住宅新築に当たっては、隣地に建つ建物、特に隣家の窓位置や大きさなどを配慮して自宅の間取り、窓位置を決めることをおすすめします。せっかく建て替えたのに、または敷地を購入して新築したのに隣家とトラブルになってしまっては楽しい生活を営むことも出来ないから。 設備も近隣トラブルを引き起こす要因のひとつです。 たとえば、ボイラーや室外機はほとんどの場合、設置場所は自宅の北や東西側が普通で、近隣との距離も必然的に近くなっている。夜間や早朝にこれらの機器から発生する騒音はお隣からの苦情原因として結構多いのです。 当社でも、モデルハウスで床暖房用に石油ボイラーを使っているが、北側のアパートまで5メートル以上距離があっても、「うるさい」と苦情を受けてしまった。ましてや、もっと短い距離だとしたら、当然苦情の対象になりやすいわけです。便利だけど、使えない設備になってしまっては価値がないでしょう。 数年前に「ジェットバスが夢だった」と言うご主人のリクエストで取り付けたことがあった。工事中から、「近隣の人が難しいかもしれない」と感じたのだが建て主に聞いてみると「いい人だから心配ない」と言われたのだが、工事の時間指定や車の置き方など隣家の人から細かい注意をされていた。正直「近隣のうるさい人」の典型的なケースであった。 事実完成入居後、楽しみにしていたジェットバスを使うと「うるさい」と苦情がきてしまったのだ。防音囲いをして何とか使用しているが、「好きなときに好きなだけ」というわけではないようです。定年を迎えて趣味とお風呂が楽しみだったのに気の毒なことでした。あと、まれに台所の換気扇の位置で発生する臭いが原因でトラブルになる場合もあります。 このほかにも、様々な要因があるでしょうが、近所を無視することは出来ないわけで、新築やリフォームするときには注意しておいた方がよいでしょう。 |
| 新築と感じる時はいつ頃までか。全3回 短命住宅がつくられている その原因(その1) 2003/5/25 |
| 住まいを検討し始めてから具体的に建築に着手するまでの平均期間はおおむね三年程度といわれています。三年かけて建築し入居した「夢の我が家」が一体いつ頃から新築と感じなくなるのかというと、これもまた不思議なことに三年程度といいます。 確かに、新築から三年たつといろいろなところが汚れてきたりで、今までのように神経を家に注ぐこともなくなるようです。 「いつのまにか気にならなくなる」それが新築から中古へ心理的にもチェンジする期間といえる。 欧米と比べ、日本の住宅の寿命が短いことは知られているのですが、その原因を解決することは容易なことではないのです。短寿命になっている様々な原因が考えられるが、大きく三つに絞ってみましょう。 1番目は、建築業者の問題です。 早い、簡単、安い、ファーストフードのような家を造ることに精力を注いできました。家そのものが不足していた時代に「大量に安く住まいを造ること」は時代の要請でもあったのです。「ハウス55計画」 プレハブ業界はこれらの要望の中、世界で類を見ない巨大企業となりましたが、一方で三十年もしないで「ゴミになる家」を大量生産してきたのです。 いま、1975年前後に造られた住宅がどれほど残っているでしょうか。ほとんど取り壊され、新しい住宅に変わっています。 地場工務店も、地縁血縁による紹介で住宅を建ててきたのですが、造っている家は大手メーカーと大差がありません。大量に工場で作られた新建材を使って家を建てているのですから、メーカー住宅と同じような家になってしまいます。 建材メーカーの用意した分厚いカタログや本を元にお客様と打ち合わせをします。外観デザインをまねると、誰が見てもメーカー住宅と見分けがつかないほどになります。 このように、作り手側の変化が短命住宅を大量に造ってきたのです。デフレ不況の中、相も変わらず「ローコスト住宅」が売れています。 将来設計が心配、収入の問題などで売れるのかも知れませんし、メーカー住宅に負けず劣らず多額の費用を使って大量に広告をしている会社が多いからかも知れません。「ローコスト住宅」はこれだけの費用を使う以上、よほど一棟あたりの利益が多いか、大量販売するかしなければ成り立ちません。「長寿命の家にしよう」などという考えは最初からありません。こうして、今でも「大量にゴミになる家」が造られ続けています。 そして、ローコスト住宅購入者の多くは残念なことに「収入的に」豊かで無い場合が多いのです。長持ちしない住宅を安いからと言って建築していたら、いつまでたっても「ストックになる家」は出来そうにもありません。 建築業者の責任は、大変大きいと思います。 次回は短命住宅がつくられる 2つ目の原因、 行政・社会システムについてです。 |
| 新築と感じる時はいつ頃までか。全3回 短命住宅がつくられている その原因(その2) 2003/5/26 |
| 2番目は行政やシステムの問題です。 「日本の常識は世界の非常識」とよくいわれますね。身近な例も含めて考えると確かに全く逆な場合が見受けられます。建築でもノコギリは日本では「手前に引いて切る」 アメリカなどは「押して切る」のが普通です。 家に関しての最大の非常識は「長く資産になる家」と「短期間でゴミになる家」の差です。昔から、「家の一軒も持たなければ」一人前になった証にならないと言われてきましたが、戦後の経済成長が終わってしまった現在、はたして「家は資産になっている」のでしょうか。 アメリカのベストセラー作家で自身が億万長者でもあるロバート・アレンは「自分が住んでいる家は資産ではない」と言っています。収益を生み出すことがない住宅は資産としては見ないのです。 それでも、アメリカは今でも購入した住宅を売却すると利益が出る国で、中古住宅の流通が活発なのです。 中古住宅の流通が活発になるために必要なのが、築年数で建物を評価することではなく、実質築年数で正しく評価するシステムが社会的に完備していなければなりません。不動産業者の本音は、十年で建物価値はゼロ、銀行は十五年で価値を評価しません。 評価しないどころか、建物の解体費用分マイナスの評価となってしまいます。 ローンを三十年かけて返済するにもかかわらず実質1/3か1/2の期間で価値が無くなってしまうのです。このことは、それこそ劣悪な建て売り住宅、ローコスト住宅でも多額の費用をかけた注文住宅であろうとも正当な評価制度が確立していない以上変わることはないのです。 誰でも、新築するときに売却することを前提に住宅を造ることはありません。 しかし「何らかの事情で売却する」となったとき「売価より負債が多い」というのが現実ではないでしょうか。 不動産会社、銀行などが正しく評価するシステムを確立しなければ、中古として流通する仕組みが成り立たないのです。日本では、新築は年間 115万戸、中古流通は15万戸しかありませんが同じ島国でもイギリスは、新築20万戸にたいして中古流通は100万戸もあるのです。イギリスの人口は日本の半分。6000万人と言うことを考えるとどれだけ「ストックになる家」が活発に流通しているかわかります。 住まい手が変わるたびに「家を育てる」それがまた新しい価値を創造していくわけで家は、償却するもの、ゴミにするものではありません。 次回は住み手自身による原因について。 |
| 新築と感じる時はいつ頃までか。全3回 短命住宅がつくられている その原因(その3) 2003/5/29 |
| 3番目は住まい手です。 「とりあえず住めればいい」また「建て替えればいいから」土地さえ手に入れておけば建物は何でもいいのだと考えられていた時代が長く続きました。 今は、そんな考えはなくなってきましたが、それでも「安普請の家」「将来ゴミになる家」が建てられています。一方、こだわりを持った住宅を建てるのはいいのですが十年・二十年後のことは抜きにして作り込んでいくことに多額の費用と労力を費やす人がいます。 新築として意識される期間は、たったの三年。それから先は、必要な手入れさえもしない家が多いのです。厳しい風雨にさらされ日常休むことなく使われる設備などは日常のメンテナンスと定期的なリフォームは必要な要素です。 これは、耐久性を保つとともにライフスタイルの変化に対応し住みやすい環境を造っていきます。日本では、欧米人と比べて新築時は大変集中して家を造っていくが、完成後のメンテナンスが極端に少ないような気がします。 本当は、完成後が住まいの寿命を決めていくのです。中古住宅として流通させることを前提に新築する人はいません。「終生の住まい」「家族の思い出の家」とするためにも家は、消耗品、消却資産と考えることはやめましょう。売ることが無いのであれば資産として価値があろうと無かろうと関係ありません。むしろ自宅の課税評価が下がり税金が安くなるだけメリットがあります。 必要な手入れや間取りの変更など一部の建築工法をのぞけば多くの場合、自由になります。「長く住む」そのためには考え方、見方を変えることも必要ではないでしょうか。 資産として住宅を考えたとき、「その家を貸したらいくらの収入が得られるか」と考える方法があります。歴史始まって以来の超低金利、銀行に預けておいても金利はつきません。同じ二千万円を中古不動産の購入に充てたとしたら、その不動産で家賃収入がいくら得られるか考えてみるのもおもしろいかもしれません。 一カ所で定住し「将来にわたって住み替える」という発想の少ない日本ですが、これからはヤドカリのように「自分のステージにあわせて住まいを変える」という欧米的な考えも必要です。そのときは新築住宅ではなく、中古住宅を購入し時間をかけてでも自分なりの住まいに変えていくのもおもしろいと思います。新築住宅では、棚を造るために釘を打つ作業さえ負担に感じる人でも、中古住宅の手直しなら思い切って大胆にチャレンジが出来ます。自分の力で造っていくこともかなり出来るはずで、そのためのホームセンターもアメリカ的な店さえ出来てきました。 もともと、中古住宅の査定、評価はゼロに等しいわけですが、ゼロでその現在の中古住宅は建築できません。あなた次第で、「ゴミになる家」「資産のなる家」となるのです。 新築にこだわることや、建て替えしか頭になかった人も もう一度大切な資金を有効に生かすためにも、「再生住宅」を検討すべきです。 ゴミ問題、環境問題が世の中に負担をもたらしている中で、あなたは環境に貢献した上、自分の大切な財産を有効に活用することが出来るのです。 もう一度言います。 「家は消却するもの」では無いのです。あなたが家族、自分の将来設計、そして環境問題をいっぺんに解決できる方法があることをわかってほしいのです。 そして、「住まいは育てるもの」「再生可能なもの」であることを知って下さい。「再生住宅」としてもう一度新しい生命を家に吹き込むためには、家の診断を先にしなければいけません。これからは資格と経験を持ったプロが再生可能かどうか適切な相談に乗ってくれるでしょう。 |
| 東北地方で震度6弱の地震発生 2003/5/30 |
| 東北地方で震度6弱の地震発生。 今回の地震は幸いにして人命に関わる被害はなかったようですが、改めて地震国日本に住むリスクを考えてしまいます。1996年の阪神淡路大地震では、死者6,432名のうち建物の倒壊による圧死、窒息死者は全体の80%の5千人を超えたと報告されています。 日本は地震の多い国ですが、世界中で起きる地震のなんと10%が日本で起こっていると聞いたら、たぶん驚かれることでしょう。 日本の住宅は建築基準法の定める法律に沿って建てられています。 国が決めた法律だから、「この法律に準拠していれば私の家は安全だろう」と誰もが考えがちです。 でも、ちょっと待って下さい。本当にそうでしょうか。 第1条 この法律は、建築物の敷地、構造、設備および用途に関する最低の基準を定めて、 国民の生命、健康および財産の保護をはかり、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。 これは建築基準法の枕となる第1条の条文です。字面だけ読み流すといかにも立派な条文であるように思われます。しかし、よく読んでみると「最低の基準」という言葉が気に掛かります。 これで私たちの安全は守られるのでしょうか。 建築基準法は大きな災害が起こると改正されると言われています。 つまり後追いなのです。すでに起こった災害に対処するための最低基準を設けるのです。今後東海、南海地方の地震発生が危惧されています。これらの地方に住む人たちの地震に対する関心が高いのは当然のことなのですが、阪神地方の人たちは感心が低いのだそうです。「もう、自分の生きている間は地震はない」なんて変に確信しているのかもしれません。 「災害は、忘れた頃にやってくる」もう一度かみしめてみたい言葉です。 |