2006年6月のコラム
↓下に行くほど新しくなります。) LAST UP DATE 2006/6/18




姉歯問題に学ぶ住宅構造計算の必要性     2006/5/29

姉歯問題が示すもの個人住宅は安全なのか? 昨年末以来、建築業界を震撼させている構造計算の偽装問題は、様々な教訓を示している気がします。


マンションの構造計算が、偽装されていた根本的な問題はどこにあるのか。


なぜ、構造計算を偽装したのかということについては、施主・売主側業者の都合があります。競合他社に比べて居室面積の広いマンションを価格的にも安くすれば販売は容易になるわけで、そのためになんとしても建築原価の削減を図る必要があったのです。
手段としては、様々な報道で見るように「材料費を極限まで削り、手間賃も安くして、工期を短縮することで回転率を上げる」というどんな業種でも安くするために当然のことをしていたのですが・・・「肝心な安全性を確保はなかった」これが今、大きな問題となっているわけです。

構造計算の目的と意義・・目的を間違えているのでは?

建築業界では構造計算は、建物に最低限求められている住む人の生命財産を守るという事に対して、しっかりとした根拠を示すために添付されているのですが・・・この根拠である構造計算書の改竄がコストダウンの要求の中で行われてしまいしかも、チェックをするべきである役所や民間業者の無審査といっても良い体質がこの偽装を見逃していた。
許認可する役割の実質的放棄がこれらの問題を大きくしてしまった。


次回 「個人の住宅でも3階建ては構造計算をしている」につづく・・・



個人の住宅でも3階建ては構造計算している   2006/6/9

1981年、1978年に発生した宮城沖地震を契機に新耐震基準が定められましたが、この基準に適合して建てられた戸建住宅の多くは阪神・淡路地震においても被害が少なかったといわれています。
しかし、国土交通省の2003年発表によると住宅4700万戸の内、1150万戸が震度6強から震度7程度の大地震になると倒壊又は崩壊する危険性があるとしています。
それならば、新築住宅であれば何時来るかもしれない

阪神淡路地震と同様の震度6強に十分耐えられるか・・・・建築業者はその根拠を明確に示すことが出来るでしょうか。
例えば3階建ての住宅は構造計算の提出が義務となっています。
しかし、姉歯問題同様に構造計算がしてあるから安心できるとはいえないのです。
なぜならば・・・


ローコスト住宅のリスク

ローコスト住宅を求めることの怖さを、この耐震強度偽装問題から学ぶ必要があるのではないでしょうか。
戸建住宅は安く造るために、材料・手間・工期を省く工夫が必要でそのために取られる手段が必然的に欠陥住宅や短命住宅を生むからです。

中には、実物の耐震実験をして安全性を訴える会社もありますが、それは耐えられる住宅を造り実験をしているだけで、ましてあなたの家ではないのですから何の参考にもなっていません。
それこそ、そんな住宅を選んで被害にあったとしても自己責任となるだけです
注文住宅なら安全なのか・・・


次回 「わがままいっぱいの自由設計住宅ほど危ない」につづく・・・



わがままいっぱいの自由設計住宅ほど危ない   2006/6/18

注文住宅は、当然のことながら一軒として同じ家はありません。
大きな窓をつけたいとか、吹き抜けが欲しいなど、様々な要望を基に造られています。
ハッキリ言って構造的に見たら無理のある建物もあるわけでその場合、経験だけを頼りに工事がされているといっても過言ではありません。
1階の天井に一尺とか尺五寸などの太い梁が入っていると「すごいな・・・」などと思うのですがところが大きな勘違いです。
間取りに無理があるため、結果として太い梁が必要になっただけ、言い換えれば危ない住宅だということです。
そんな住宅がもたらす結果とは・・・

2000年に木造在来工法大幅変更
そのポイントは三つです。
@ 地盤調査が事実上義務化
A 継手・仕口の仕様、金物を特定
B 耐震壁のバランス計算が必要に

個人住宅でも全数構造計算を実施しているその訳とは

一般の2階建て住宅では構造計算書は作成されていません。
ナニを根拠にといえば、それは役所の決めた壁量の簡易計算です。
私は、すべての建物に構造計算が必要と考えて外部に建物の図面を渡してこれらの地震などの自然災害に耐えられる根拠を求めています。

次回 「住宅の安全性はどのようにして確保するのか」につづく・・・




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